平成10年第1回船橋市議会定例会会議録(第5号・2-1)
 

 平成10年第1回船橋市議会定例会会議録(第5号・2-1)

 

議長(大沢久君) 倍田賢司君。(拍手)

[倍田賢司君登壇]

倍田賢司君 通告に従いまして、順次質問させていただきます。

 初めに、市長の市政執行方針のうち、船橋市の基本構想とまちづくりについてお伺いいたします。

 昭和54年に制定された基本構想を、今日の時代の流れに対応したまちづくりを進めるため、新たなビジョンが必要であるとして、「生き生きとしたふれあいの都市・船橋」を新たなまちづくりを目標に基本構想の策定をしたいと言われているわけであります。当時の基本構想を読みますと、序文に市民1人1人が育て上げる町、これはまちづくりの原点であるとあり、市民参加の大切さを言われているのであります。また、「品格ある文化都市・船橋」を目標に、「文化の香り高い明るく生きがいのある町」、「活気に満ちた町」、「安全で住みよい町」、「調和のとれた環境の町」、この5つを目標に、これまで取り組んできたものと思います。

 しかし、今日の船橋は慢性的な交通渋滞や、都市化の進展による緑の減少、高齢化の進行による福祉対策のおくれ、新たな住宅問題等、生活関連の社会資本整備のおくれ、町の経済の活性化のための取り組みなど、まちづくりはまさに大変な事業であり、市民の深い理解と協力がなければ達成できないものも多いのではないかと思います。それに、行政の真剣な取り組みと情熱だと考えます。新たなまちづくりのため、行政的縦割りではなく、連携の中での綿密な協議を行わなくてはと考えます。まして、全体をリードするリーダーシップが求められるわけであります。新たな船橋のまちづくりのため、市長のご見解を伺っておきます。

 次に、財政状況と今後の行政につきましてお伺いいたします。

 今、多くの市民は21世紀を展望して不安な気持ちを抱いていると思うのであります。バブル経済の破綻以来、日本経済の強さや確信が揺らぎ、社会の安全神話まで崩壊しようとしています。銀行や証券会社、または大企業の倒産など、市民の生活に少なからず影響を及ぼしています。また、国も地方自治体も、ともに膨大な財政赤字を抱えている。今後、少子化や高齢化が進む中で、将来の見通しの立たない社会保障システムや雇用不安など、生活環境への不安や、温暖化やダイオキシンなどによる地球環境への破壊、また身近なことでは社会モラルの低下など、日本はかってない厳しい現実となっております。

 そんな状況の中で、政府は今日の経済の状況と未来を見通して、少子化や高齢化の進行に伴い、ますます弱体化すると見ております21世紀の日本のため、増税と歳出の削減によって財政赤字を縮小しようとしております。そうしたことから、合計9兆円もの国民負担増を行い、実質可処分所得の増加をとめてしまったと思うのであります。そして、97年秋の臨時国会では財政構造改革法案を成立させ、98年度以降、6年間にわたり、毎年、公共投資を減らしていくことを決めました。ますます景気が浮揚せず、株価にもその影響が出始めております。まさに、国民の中に日本経済の不況感、停滞感が大きくなっております。

 そのため、税収は伸びず、船橋市も2年連続マイナス予算を組まざるを得ない状況になりました。このことは市民生活の向上のための各事業に大きな影響も出てくるのであります。まさに市民に提供する行政サービスは、地域住民に直接関連したものが多く、また市政が安定的に発展していくためには、長期的な展望に立った財政運営の健全性の確保と、財政支出の適正かつ効率性が求められております。

 そこで、財政の中期的見通しについてお伺いいたします。

 千葉県の平成10年から12年の3カ年の財政見通しでは、2140億円の財源不足が生じると試算しているのであります。本市の見通しについてお伺いいたします。これは義務的経費や投資的経費といった市民生活向上のため、社会資本の整備などの見通しとあり方の上から大事なことと考えるからであります。

 また、行政改革を進める中で、事務事業の見直し、職員定数の適正化に取り組まなければならないと言われております。予算に見る人件費比率は20%以下が望ましいと言われているわけであります。本市が29.9%を占めている。また、普通建築事業費比率も30%以上と目安があります。財政の効率的運用の面から、このことについてもご見解をお伺いいたします。

 また、公共事業にかかわる改革につきまして、入札制度の改革、あるいは公共工事のコストの削減、あるいは分離分割発注の見直しなどもありますが、厳しい財政状況の中、今後の行政の取り組みにつきましてご見解をお伺いいたします。

 次に、福祉対策につきましてお伺いいたします。

 第1に、高齢化福祉についてご質問申し上げます。

 平均寿命の伸びに伴い、高齢者人口が大幅に増加の傾向にあります。本市の高齢化率も全人口の10%を超えているのであります。一方では、一層の少子化が進行し、人口の減少型社会になってきております。また、家族構成を見ますと、核家族世帯やひとり暮らし、夫婦のみの高齢者世帯が増加する一方で、3世代世帯は逆に減少するなど、家族の多様化、小規模化が進んでおります。こうした現状の中で、家庭の中で担ってきた介護が低下せざるを得ない実態であります。多くの市民の中には、寝たきりや痴呆になったときにどうするかといったさまざまな不安と負担感を持っているのであります。また、年金、医療、福祉など、生活の中で果たす役割が増大してきていることに対応しての社会保障に対し、期待がまた大きく、ニーズも多様化してきております。

 そうしたことにより、今後ますます社会保障の需要が顕在化し、また制度の充実と拡大が多く望まれているのであります。今日求められている福祉社会は、何よりも高齢者の方々が生涯を通して元気でおられる限り働き、いつまでも社会に貢献するという自立した個人を重視した施策を、自立が困難になった場合においても、個人の尊厳をもとに、家族、地域組織や行政など、社会全体で支える重層的な福祉構造の確立こそ最も大事なことだと考えます。

 第1に、保健や医療サービスの保障の充実をさせ、在宅と入所を問わず、自立と生きがいの実現について、介護サービスを含む社会福祉サービス保障の拡充を図らなければならないと思っております。このことにつきましては理事者のご見解を伺っておきたいと思います。

 第2に、住宅の保障と社会活動の参加を伴う生活環境の保全にかかわる保障の充実であります。

 先般行われた夏見に完成した借上住宅の抽選でも、高齢者の申込数の戸数に対して、倍率がかなり高いものとなっております。高齢者にとりましては、特に単身世帯の高齢者につきましても、住宅の確保は大変な苦労になっております。住宅費補助を含め、居住保障サービスの充実が必要であります。本市の今後の借上住宅の建設と完成見通し、そして住宅政策並びに今後の市営住宅の建設につきまして、ご見解を承りたいと思います。

 次に、健康な高齢者の増大が予想されている今日、高齢者の人たちがそれぞれの地域で社会に疎外されることなく、また孤独に陥ることなく生きがいを持って生活するために、その能力と意思に応じて福祉的就労の創設と拡大のため、生きがい事業団の事業内容の拡充と組織の整備、また高齢者就職相談事業の充実などがあります。本市の取り組みにつきましてお伺いいたします。

 次に、高齢者のための快適な生活環境の保全につきましては、消費生活に便利な福祉に根差した人にやさしいまちづくりと、高齢者が自由に行動と生活ができるように、市内循環バスや公共施設を回るシャトルバスの交通手段の確保など、大事なことかと考えますが、ご見解をお伺いいたします。

 次に、10年度予算の中に市立特別養護老人ホーム建設事業の基本設計予算が計上されておりますが、痴呆ケア充実の切り札として個室付き施設、少人数が家庭的な雰囲気に心に張りを持たせるためのグループホームがあります。このグループホームでは少人数の人が専門のスタッフとともに共同で生活をしながら、痴呆の症状を改善させ、また進行をおくらせる効果があるとも言われております。こうした施設の導入につきましてはどのように考えておられますか、ご見解を伺います。

 次に、心のケアについてお伺いいたします。

 日本弁護士連合会が過去に166の自治体を対象に、介護サービスの現状を調査した結果の報告の中に、13%がヘルパーの派遣の際に保護者の有無を条件にしていたり、緊急通報システムを本当に命の危ないときにしか押してはならないと言い含められるケースもあったと報告されておりました。一方では私たちも視察に行きました兵庫県五色町では、訪問ヘルパーが要介護予備軍の家庭をも定期的に巡回し、新規のニーズを把握している自治体もございます。全体として、余り積極的にニーズを掘り起こそうという意思が行政に浸透しているとは言えないとも報じられております。

 福祉サービスの課題として、要介護者と介護者に対する心のケアと、各人が持つ自尊心に配慮したケアをすることが大事だと考えますが、新年度から始まる巡回型ホームヘルプサービス事業に関連して、ご見解をお伺いいたします。

 次に、福祉対策のうち、子育て支援についてお尋ねいたします。

 安心して子供を産み、育てられる社会の構築と子育て支援の拡充を急がなくてはならないと思っております。今日の少子化時代を迎えてしまった主な原因に、晩婚による未婚率の増大が挙げられております。人口動態調査でも、第1子を産む母親の平均年齢も27.5歳まで上がり、晩婚、晩産化が進んでいるのであります。また、子供を産みたいが産めない状況も言われております。産めない大きな理由に、子育てにお金がかかる、高齢で産むのが嫌、教育費が高い、心理的・肉体的負担、大都市部では家が狭い、高学歴の女性では仕事との両立が困難などがその理由に挙げられております。子供を産む、産まないの選択は、まさに個人の生き方や価値観にかかわることですから、行政が干渉すべき問題ではありませんけれども、経済的な理由などで断念せざるを得ない環境は、行政として改善に努めることは、まさに行政の責務であると思っております。

 行政として特に取り組まなければならない課題は、保育サービスの拡充と雇用環境の改善ではないでしょうか。育児と仕事の両立の難しさのため、子育て期に離職する女性が多いとも言われております。育児休業中の所得保障や、午後6時以降の延長保育や、ゼロ歳から2歳児の低年齢児保育が拡充されたと言っても、十分な体制にはなっていないのであります。政府においても緊急保育対策5カ年計画では、平成11年までの目標として、多様な保育サービスの充実として、延長保育を3倍にふやす、一時的保育を8倍余りにふやす、乳児健康支援デイサービスは16倍ふやす、放課後児童クラブは約倍にするなどの対策を立てて取り組んでおりますが、本市の対応はどのようになっておりますか、お伺いいたします。

 また、本市の新年度の予算に新規事業として一時的保育事業としての予算が計上されましたが、子育て支援の上から、利用しやすい保育制度のあり方につきましてどのような見解を持っておりますか、お伺いをいたします。

 次に、議案第26号に関連をしてお尋ねします。

 第1条の名称の変更についてでありますが、母子寮の現行の機能でありますけれども、母子を保護するとあります。改正後は、母子生活支援施設と名称の変更になります。単に保護するだけではなく、その自立の促進のために生活を支援するというのが改正の目的であります。現在、船橋にある母子寮の管理者の体制と生活支援の取り組みにつきましてお伺いします。

 また、施設の改善につきましてもお伺いをしておきたいと思います。

 次に、議案第27号船橋市保育所条例等の一部を改正する条例につきましてお伺いいたします。

 これは保育に対して措置制度として対応してきましたが、このたびの改正により、選択制になるということであります。今日まででも保育園の保育内容によって希望し、措置をお願いしてきていると思っております。状況によっては、まさに選択をしてきているのであります。利用者にとってどのような形にこの改正で変わるのかをお伺いいたします。

 次に、子育て支援のために行っている乳幼児医療費扶助事業につきまして、お伺いいたします。

 県事業の平成8年度の助成実績を見ますと、船橋市は8年の7月からの実施でありますが、8年度実績が3,500件余り、隣の市川市は4月からの件数が1万2000件となっております。単純に考えますと倍近い助成件数の違いがあるようであります。本市の場合、利用しづらいものがあるのかと思いますが、ご見解を伺います。

 また、県は新年度より乳幼児の入院治療費助成を3歳児未満に拡大するとなっております。本市が行っている事業のさらに年齢枠の拡大を検討してはと思いますが、ご見解を伺います。

 次に、国民健康保険事業のうち出産育児一時金の30万円となっておりますけれども、現状では普通分娩でもこの付加給付金以上かかってしまっております。給付金の見直しを行ってはと考えますが、ご見解をお伺いいたします。

 次に、教育問題につきましてお伺いいたします。

 心をはぐくむ教育とその対策につきまして、ご質問申し上げます。

 このことにつきましては、平成7年の第1回定例会で取り上げさせていただきました。そのときの学校教育部長並びに教育長の答弁を踏まえてお伺いいたします。

 神戸市の小学生殺害事件は余りにも衝撃的な事件でありました。その後も大きな事件が頻繁に起こっております。中学生による女性教師の殺害事件、または拳銃欲しさのための現職警察官への襲撃事件、女子中学生等による高齢者の男性に対する暴行殺害事件など、まさに目を覆いたくなるような事件が続いております。そのほか、子供同士によるいじめの問題や、将来に夢と希望のある人生であるはずが、みずからの命を絶ってしまう悲しい事件も起きているのであります。今日取り囲む社会環境が、子供たちにとって良好とは言えない状況になっております。そんな社会の中で、少年の凶悪犯罪による逮捕、補導件数が平成9年9月末現在で1,190人となり、昨年同時期の1.5倍であり、少年の凶悪犯罪が激増しているのであります。また、子供たちが抱える問題に、学校の中でのいじめや先生による体罰などが原因で不登校になるなど、社会的に大きな問題になっているのであります。

 そうした現状の背景には、都市化の人口の集中に伴い、核家族化や出生率の低下に見られる少子化社会など、現代の社会現象が教育問題と密接にかかわり合っているとも言われております。だからこそ学校現場のあり方、社会環境や家庭のあり方など、まさに大人の責任が大きく問われていると思っております。今こそ市内に通学する多くの児童生徒のために、私たち大人が、教師が、今何をすべきかを心から考えなくてはならないと同時に、子供たちを大切にし、また心豊かにはぐくんでいく市民的機運をつくり上げていかなくてはと考えます。まさに教育の失敗は、それを取り戻すために50年の歳月を要するとも言われているのであります。

 21世紀を目前にして、今こそ教育の目的であります1人1人の可能性を開き、人間としての成長を支え、生涯幸福な人生を送ることのできる力を養うことであり、今こそ心豊かな人間性をはぐくむ教育の推進こそ大事である。そのために教育現場の抜本的な改善と改革を目指さなくてはならないと考えます。教育現場においても、家庭や社会においても、人間性をはぐくみ、心をはぐくむ教育の実践こそ大事だと思うのであります。家庭や地域社会全体で子供と触れ合い、話し合う機会を多く持っていかなくてはと考える。

 諸外国では既に子供たちが地域の民謡やわらべ歌など、音楽を通して高齢者や障害を持つ人々の中に入り、心の豊かさや精神の健康を取り戻すための運動を行っております。日本でもこの運動が起こり始めております。子供が音楽を通し、社会の中にコミュニケーションを持ち、感性を育てていく運動は大変大きな意味を持つと思っております。このことにつきまして、教育委員会の見解と取り組みにつきましてお尋ねをいたします。

 また、平成7年第1回定例会での部長の答弁によりますと、各種研修会や学校訪問の機会をとらえて指導・助言を図っていく、また教育者としての視野を広め、経験を豊かにするため、研修などの充実に努めていくとありました。本日までどのように取り組んでこられましたか、お伺いいたします。

 次に、21世紀の激動の時代を子供たちが強く正しく生き抜いていくため、強靱な心を養う訓練として、優しい心をはぐくむ環境を整え、できる分野から実行すべきである。

 心の教育につきましては、私たち公明として教育に関する提言を行いました。その第1は、児童生徒に対し、ボランティア活動を必修科目として、人と触れ合う中で優しい心をはぐくむ実践教育を行う、中学生や高校生は専門家による研修を実施する、またボランティア活動の促進のため教員研修制度を設ける、第2に、20人から25人学級を実現し、教師の負担軽減ときめ細かな教育の実施であります。子供たち1人1人の悩みの相談に十分に対応できる教育環境の整備を行うことだと思っております。また、ホームルームや道徳の時間を活用し、命の尊さや人権の尊重などについて、先生と生徒が十分に話し合う時間を確保する。第3に、実社会から学んだ豊かな経験を持つ人々の教育現場への派遣や採用を行い、多彩な人材と子供たちとの交流の機会の拡大などが挙げられております。教育委員会のご見解をお伺いいたしまして、第1問といたします。

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