平成13年第4回船橋市議会定例会会議録(第5号・3-1)

 

14時48分開議

副議長(清水美智子) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 日程第1の一般質問を継続します。

 松嵜裕次議員。(拍手)

[松嵜裕次議員登壇]

松嵜裕次議員 通告に従って質問をさせていただきます。

 まず、通告の1ですが、行政・議会・市民による協働のまちづくりについてお伺いをしたいと思います。

 まちづくりと一口で言いましても、それは多くのものを指します。例えば、トップダウン型の都市計画というものに対抗する意味での、いわゆるボトムアップ型のまちづくりであるとかという意味合いのものです。また、「まち」という言葉をとっても、かつては「町」という字とか「街」という字が当てられたこともありましたけれども、現在では平仮名表記の「まちづくり」という言葉が最もポピュラーな使われ方となっています。

 これは道路整備や商店街の活性化などの意味合いはもちろんのこと、教育や福祉、住環境すべてにおいて快適かつ安全な生活空間や機能を整備することによって、豊かで潤いのある地域社会をつくり出していく、このことがまちづくりであると現在では広く解釈するのが通例であります。

 その上で「参加と協働のまちづくり」であるとか「パートナーシップ型まちづくり」などという言葉も登場して久しくなっており、さらに地方分権の時代にあって、行政・議会・住民または企業など、それぞれが責任を明確にして、限りある財源を有効に使いつつ、地域の発展に協働していくことの重要性が唱えられる中、今や市民参加をうたわない自治体はないほどとなっています。

 しかし反面、この「市民参加」という言葉だけがひとり歩きをし、スローガンだけで実体を伴わないといった問題や、また先進的に市民参加システムを模索していった自治体の成功例、また、もしくは伸び悩んでいる姿をあわせ考えるとき、もはや市民参加をうたってだけいればよい時代ではなく、いわゆる自治体の生き残りであるとか、都市間競争と言われている時代に魅力ある都市づくりをしていくために、市民参加の方法論の確立や手法の開発について迅速かつ明確に議論をしていくときなのだということを痛切に感じるものです。

 一方、「まちづくり」という言葉と同様に、今申し上げた「市民参加」、また「住民参加」「市民参画」「市民協働」などいろいろ言葉がございます。1つ1つ言葉の意味の違いはありますけれども、ここでは「市民参加」と使わせていただきますが、「市民参加」という言葉1つとっても多くの解釈があります。この解釈の相違が現在においてさまざまな試行錯誤につながっております。

 狭い意味、狭義の解釈では、市民参加とは計画への理解を求める啓蒙活動や、できたいわゆる箱物の維持管理のためのボランティア育成のために用いられます。しかし、広い解釈からすれば、町に対する関心を育て、コミュニティーを育成し、自己実現を援助する人づくり、地域課題の発見や解決策の模索、選択の判断など地域にふさわしい選択をして、よりよい環境をつくっていく環境づくり、参加の機会の確保や自発性のある社会づくり、このような効果をもたらしていくのが市民参加であります。

 問題は、大きく分ければこの2つの解釈の相違が各自治体間にあるということです。具体的に市民参加のシステムをつくり、行政の意思決定に対し、市民が参画できる分野を位置付けることによって、行政はもちろん、ひいては議会の役割もさらに明確になり、議会の活性化、さらなるレベルアップにもつながると考えます。今回の通告を「行政・議会・市民」としたのもそのような理由からです。

 私も先番議員が紹介しておりましたけれども、先日の都市問題会議に参加させていただきました。ボランティアとまちづくりというテーマで今回行われたのですが、市民参加ということについて多くの論議がございました。最終日というか、2日間しかないのですが、2日目の最後の30分に、では議会と市民参加というのはどういうふうな意味合いがあるのか、議会がそれを論じることによって──そういうふうな論議が若干あったんですが、これは時間切れで終わりました。その中ででもコーディネートの方も言っていましたけれども、市民参加というものを議会が論じていくことによって、議会の役割も明確になるんだというふうな言い方をしております。私もそのように思っております。議会のさらなるレベルアップのためにも、そういう議論をしていきたいと思っております。

 さて、1992年に市町村のマスタープランを市民参加で策定するように義務付けられて以来、現場ではどのように市民参加に取り組めばいいのか、多くの自治体が模索をしております。船橋市においても昭和58年3月に発表された船橋市基本計画「活力ある近代的都市」を目指しての中で、既に「市民参加のまちづくり」という言葉が登場し、市民参加の積極的推進と市民自治の確立をうたっております。また、今回の総合計画においても市民参加のシステムづくりが盛り込まれ、市民の自発的活動の促進や市民の行政の協働という指針が提示されました。

 そこで、まずお伺いしたいのは、約20年前に基本計画において発表された市民参加への取り組みに基づき、市ではこれまでどのように取り組んできましたでしょうか。また、今回の総合計画策定に際し、これまでを総括した上で市民参加に対してどのような論議がされてきましたでしょうか。この点について、まず大きな枠組みでお伺いをしたいと思います。

 次に、非常に広い範囲にわたる話ですので、抽象的にならないように、少し具体化していこうと思いますが、本市においてこれまで唯一具体的に市民参加へのシステムづくりが提示されたのが、都市計画マスタープランの巻末に載ったまちづくり推進のための方策においてです。ここでは行政・市民・企業の協働によるまちづくりを提唱し、段階的な市民参加システムの構築として、まちづくり活動に関する相談窓口の設置、アドバイスや情報交換のできる場の設置、まちづくりに関する意向把握の機会づくり、学習活動の場の提供など具体的施策を第1段階の市民参加とし、第2段階として、まちづくり仲介組織の設置と各地域におけるまちづくり協議会の設置などを挙げております。

 現在、まちづくりにおいて市民参加が機能的に行われている先進自治体の例をとれば、確かにまちづくり会社やまちづくりセンターなど技術面での支援や行政との橋渡しをする機関、組織が機能し、さまざまな立場の市民が集うまちづくり協議会、まち協が盛んにつくられ、活動をしております。要は船橋市をまずそのような状態にまでどのように持っていくのかを求めたのが、第1段階の市民参加に相当するわけですから、ここで失敗してしまっては元も子もなくなってしまうわけです。

 仕方なく行政指導で市民参加をしていくという、何かおかしな構図でスタートをし、このような手法ではおのずから限界が見えてまいりますので、結果的に市民からの意見を聞いた、アンケートをとったという程度の市民参加から抜け出せない自治体も多くあります。それでは、先番議員が指摘したとおりアリバイづくりのための市民参加にほかなりません。

 このようなことから申し上げたいのは、市民参加とはどういうことか。これまでの概念を変えるべきときなのではないかということです。前回もそうでしたが、市民参加を主張する質問に対する答弁は、いつも例えば審議会への参加であるとか地元説明会とか、広報やインターネットを利用した意見募集、市政懇談会での意見聴取などを挙げられています。これが船橋市の思い描く市民参加の形なのかどうか。

 かつてこの場でアメリカの社会学者であるシェリー・アーンシュタインの「住民参加の8段階のはしご」という話をさせていただいたことがあります。アーンシュタインは住民参加──「住民参加」とこの人は言っていますけれども、形態を8段階に分けて、まず第1段階として操り、これは世論操作とも言われます。第2段階としてセラピー、これは不満回避策とも訳されます。第3段階でお知らせ。第4段階で意見聴取。第5段階で懐柔策。第6段階でパートナーシップ。第7段階で委任されたパワー。そして8段階目に住民によるコントロールという8段階に分けております。

 パートナーシップというのは、例えば住民とここでは行政ですけれども、行政との間で決定に関するパワーが共有されている場合、例えば委員会などの組織の中で責任が住民に分配されている場合を指します。住民の協議なしには決定変更はできない状態をパートナーシップというふうに位置付けています。また、その上で委任されたパワー、住民によるコントロールというふうになっておりますけれども、この6段目のパートナーシップ、この状態に至って初めて住民の力が生かされる参加形態であるとし、例えば意見を聞く、またプランが決定してから住民を参加させる、意見が計画にどのように反映されたか知らされないなどの段階、要するに行政のコントロールの中で特定の分野のみ市民参加が図られるような状態では、住民参加とは言えないという論を展開しています。

 そこで、明確にしておかなければならない点として、本市においてはどうすることが市民参加であると定義し、考えられているでしょうか。それとも各部署間においてこれといった共通理解なしに、ここまで取り組んでこられたでしょうか、お伺いをしたいと思います。

 次に、具体論として都市マスに戻りますが、都市マスに掲載してあるところの市民参加のシステム、この第1段階の市民参加をいかに成功させていくか、議会の議論でもこのことが触れられたことがあります。答弁は、この都市マスに載っている内容そのままを言われただけという印象でした。そこでお伺いしたいのは、相談窓口や情報交換のできる場をつくっても、市民が来なければ意味はないし、先ほど述べた一方通行の意見聴取をしても、一向に市民の参加意識は向上しないと思います。窓口まで来てもらう前に、こちらからどうアクションを起こすかということになりますが、その点について幾つか具体的に伺いたいと思います。

 まず不可欠なのは、行政の職員の市民参加に関する意識改革です。仙台市では市民協働──ここは「市民協働」と言っております。市民協働へのアプローチを開始する際、まず庁内における市民協働体制の整備を最優先し、行政と市民の協働についての誤解、例えば市民参加というのはイベント事業に限定するものだという誤解があったりですね、そのような誤解や偏見の排除、配慮すべき事項、また段階的な協働の導入メニューを各課に配付をし、市職員と市民相互の参加と協働に関する共通理解を進めていったところ、翌年には市民参加事業の実施は110課、241事業となるに至ったそうであります。

 一般的にもいまだに言葉の普及とは裏腹に、理解の浸透が遅れていることを指摘しておりますが、本市においては職員に対しどのように市民参加への理解を進めるための指導をされていますでしょうか。全体となると話が大きくなりますので、ここでは都市マスですから、担当部長に限定して都市計画部長さんにお伺いをしたいと思います。

 次に、都市マスに限らず全体的な話になりますが、55万人という多くの人的エネルギーを抱えた船橋市ですから、各種市民参加に際してリーダーとして活躍していただける人材がかなり多く存在するはずです。そのような方々にどのように光を当てていくかという問題です。

 参加の機会の確保の第一歩となるわけですが、具体的にリーダーとなるべき人をあらかじめ選定して育てていく方式と、選定せず広く市民の参加の機会をふやし、その作業の過程で人材を見出していくという方式、大きく2つの方式に分かれて各自治体が採用をしています。

 私はこの半年ほど兵庫県宝塚市の市民参加システム構築について勉強してまいりました。最後には実際に宝塚市のコミュニティー担当部長さんと密度の濃い意見交換ができたんですけれども、ここでは公募によって市民から新しい人材、1,000人の発掘事業を展開してきました。1992年から始めた毎年50人による女性ボードの実施、それから97年から98年に行われた10個から成るテーマ別のまちづくり100人委員会がそれに当たります。

 長くなりますので詳細は省きますが、各委員会ごと、平均10回以上の研修やワークショップなどを持ち、市に対して提言をしていっているわけですけれども、この過程によって多くの人材が発掘され、現在では市内20のコミュニティーリーダーとして活躍をされ、ひいては市の人口の5割、半分に当たる人が地域活動に現在参加をしているというふうな現状がございます。

 この例に代表されますように、具体的に市民の中の人材の発見、光を当てていく、育成していく作業が必要であると思うのですが、これに対する施策はどのように取り組まれているでしょうか、お伺いをしたいと思います。

 本市に当てはめて考えてみても、幾つか具体的に人材育成、人材発掘のチャンスはあると思います。現在では環境部において具体的な市民参加が進められておりますが、まちづくりと一言で言っても範囲は広いので、ほとんどの部署で考えつきます。

 これは例を示すだけですので答弁は結構なんですけれども、例えば福祉の面では、保健福祉部保健指導課において現在作成しています子育て便利帳について。これは一昨年の11月から作成していただいているわけですけれども、この充実に、また載せてもらいたい情報の意見をいただくとともに、作成まで参画してくれる子育て世代の父母の募集を行い、この作業の中から子育て支援策全般、もしくは個々の事業の計画策定にまで参画をしてくれる人材を育成していくようなことも可能であると思います。

 また、都市整備部所管では公園づくりについて、実施計画に盛り込まれた新たな公園設置の計画の中で、公園のイメージでありますとか遊具やベンチの設置、管理や運営のことまで地域の市民と協働してみることによって、公園敷地の中だけでなく、周辺地域やまちづくり全般まで考える場が必然的に提供されていきますので、町の活性化につながる可能性、また人材の発掘につながる可能性は大いにあると思います。

 また、教育に関しては、特に中学校などの生徒指導について、俗に荒れていると非難される中で、よくある図式として、学校側は家庭教育に不満があり、父母の側は学校に責任ありとしてお互い歩み寄って責任を分担するような場がなかなか持てない状況にあります。ワークショップなどの方式でお互い感情的にならないようにきちんとファシリテーターなどを配置して、ショップ全体を円滑に進めていくことによって、学校・家庭・地域で生徒を見守り育てていく役割分担と、役割意識を育てていくことも可能であると思います。

 ここからは質問になりますけれども、先ほど述べました100人委員会のような方式、これは宝塚市以外でも幾つかの自治体でとられています。宝塚市ではまず97年に健康推進課において市民参加、市民主体による健康づくりをテーマに、健康づくり100人委員会を設置、この成功から、以後9つの100人委員会の設置がなされたわけですけれども、このようなことから参考に、まずモデル的に1つのセクション、ここでは幾つか例を挙げてみましたけれども、このような部分から試行してみてもよいかと思いますが、いかがでしょうか。全部の部署にお伺いするわけにはいきませんので、市民参加を推進する総合的な見地から、企画部長さんになるのでしょうか、ご所見をお伺いしたいと思います。

 次に、通告の2、コミュニティーの将来構想につてお伺いをいたします。

 私は平成12年の1定で少しこの話に触れたことがございました。その際、北九州市で機能している小学校区コミュニティーを例に出し、本市ではなぜ現在のような地区割りで地区コミュニティーの区分をしたのか、現在、将来的に想定している27コミュニティーが最終形態なのか、小学校区への地区コミュニティーの細分化は考えられないのかという趣旨の質問をいたしました。その際は時間の関係から、拠点の整備の問題、財政上の問題もあるので今後の課題としたいとの答弁をいただいたのみでした。

 その後、この問題についても勉強してみましたところ、先ほど出てきました昭和58年の基本計画と、それに先駆けて行われた「地域生活環境の現況──コミュニティー施策基礎資料」という調査書に詳しく経緯が載っておりました。それには生活・地区・行政の3層のコミュニティーの位置付けが記載され、地区コミュニティーを当時23地区とした点においては、小学校区や中学校区を共通ベースとして採用するのが通例だが、地区区分はコミュニティー自体の性格からそれほど厳格なものではなく、1つの地区のかたまりを表現する目安としてとらえることが重要であること、地区の情報収集や整理がしやすいこと、将来の発展にも対応できる区分であることなどを理由に、町会自治会の地区連絡協議会のまとまりを基本とした23地区を共通ベースとしたと記載されておりました。

 ここでは、通告1でも伺いましたけれども、前基本計画の策定から20年が経過をし、少子・高齢化などの社会情勢やますます希薄になりつつある地域の人間関係などを考えるとき、コミュニティーのあり方、コミュニティーに求められる役割というものも大分変化してきているのではないかという観点、また70年代から各自治体がとってきたコミュニティー行政が転換期を迎えているという論調もある中で、再度、本市のコミュニティー行政を考え直す機会があってしかるべきであるという点で質問をさせていただきます。

 まず、通告1でも似たような質問をいたしましたが、今回の総合計画を策定する際、今までの計画の総括をしているはずであります。これまでのコミュニティー行政、前基本計画で示したコミュニティーの育成であるとか、コミュニティーの活動の内容について、市が行ってきた施策とこの評価はどのようになされたでしょうか、お伺いをしたいと思います。

 次に、先ほど触れましたが、20年たった現在、コミュニティーに求められる役割の変化についてどのように認識をされていますでしょうか。例えば従来言われてきているような心の触れ合いや連帯感、ふるさと意識の醸成、明るく住みよい地域づくりのための情報提供、青少年の健全育成──これは前の基本計画に載っている内容ですけれども、これらに加えて、子育てや高齢化の問題への対応など社会変動による時代の要請の問題、先ほど挙げた市民参加への機会づくりなど、これからの社会に対応できる分権・参画協働のシステムづくりの問題などが考えられますが、これについてどのように総括し、総合計画において検討されていますでしょうか、お伺いをしたいと思います。

 第3に、前基本計画にうたわれているコミュニティー活動の内容にあるコミュニティーリーダーの育成については、具体的にどのように行ってきたでしょうか、またその評価をどう行っていますでしょうか、お伺いをしたいと思います。

 第4に、生活コミュニティーを将来的にどう位置付けていくかということです。生活コミュニティーは依然として町会自治会を単位とするとされております。もともとコミュニティーが導入された理由は、都市部で発達したいわゆる専門処理的な生活様式に、相互扶助的な住民の相互協力による問題処理システムを組み入れた生活様式の必要性から生じたものですが、このような相互扶助の必要性は現在においてさらに増していると考えるとき、例えば高齢者の見守りの問題、青少年の健全育成や教育の問題、地域における子育てへのかかわりの問題、このような問題を突き詰めると、必ず「地域」という言葉が出てきます。この地域とは、とりもなおさず生活コミュニティーを指しますし、もっと細分化すれば、向こう三軒両隣を指すでしょう。

 このような新たな課題に対し、本市における生活コミュニティーである町会自治会がどこまで対応できるか、また本市における地区コミュニティー──比較的大きな枠組み、ここでは地区社協などが地域における活動に当たっていますけれども、この大きな枠組みでどこまできめ細かくフォローできるかを考えなくてはいけないと思います。確かに町会独自にさまざまな取り組みをされているところも多くあることは承知しておりますが、市内750を超える町会自治会には4,000世帯を超える世帯数の町会もあれば、わずか十数世帯という町会もあります。どちらの規模が適当かは別にして、おのずから格差は生じてくると思いますし、住んでいる地域によって市民の活動に差があってはならないと思います。

 また、昨今の傾向でもある町会自治会離れの原因や、実際、町会に不参加の市民個人の参加の機会確保という点を考えるとき、最も身近な生活コミュニティーの枠組みについて、将来的に再検討しなければならないときが早晩やってくるのではないかと感じます。これについてどのように認識をされていますでしょうか、お伺いをしたいと思います。

 最後に、通告3、商店街の活性化についてお伺いをしたいと思います。

 言うまでもなく、商店街の活性化については地域の特色や実態というものを明確に把握し、それに即した内容でなくてはなりません。他の自治体の成功例などは参考にこそなれ、そのまま導入するのは非常に難しい問題があります。

 現在叫ばれている中心市街地の空洞化は複合的な要因によって生じているものですから、市街地自体の整備や改善と、商業の活性化を車の両輪として、それが互いに連携をして相乗効果を生み出すことができるように、各種の事業を一体的かつ有機的に推進することが求められております。

 本市において策定中である商工業振興ビジョンの実態調査報告書には、巻末に本市における商工業の問題点と課題が掲載され、同時にいただいた資料にはビジョンの策定業務計画が示されておりました。ここには少子・高齢化や地方分権という大きな流れの中で、本格的な都市間競争の時代が始まろうとしている今、産業という経済の枠組みを超えて、船橋という都市の個性をいかに生かし、魅力を高めるかという都市経営戦略の視点が求められているとの総括がされております。

 その上で委託業者による来街者の行動調査でありますとか、グループインタビュー、策定委員会委員を交えた先進事例調査や大学視察などが計画されており、この詳しい内容については、先番議員への答弁で一部明らかになっております。

 インタビューなどの意見聴取というのは必要不可欠なものだと思いますけれども、策定したビジョンに対して、地元商業者や消費者、生活者の共鳴、対応が活性化の成否のかぎを握ると思われます。

 そこでお伺いしたいのは、この段階において、今述べた問題、地元商業者や消費者の共鳴を得られるような、ひいてはどのように参加と協働のビジョンをつくっていくかという問題になりますが、これに対し具体的にどのような施策を計画していますでしょうか、お伺いをしたいと思います。

 その上で、中心市街地活性法に基づいて、現在、全国で150を超える自治体で展開をされているタウンマネジメント、また主体であるTMOの取り組みへの対応について、ここでお伺いをしたいと思います。

 タウンマネジメントの発想は、中心市街地を1つのショッピングモールと見立て、その特性である総合的なマネジメント手法や中心市街地の維持・活性化のための有力な手がかりとしようとしたことが原点となっております。さらに、中心市街地にはショッピングモールにはない多くの機能、資源と独自の文化や歴史が集積していることに着目し、例えばテナントミックスなどのマネジメントを行い、中心市街地がその特性や潜在的な能力を顕在化させ、郊外のショッピングセンターと対等に、またそれ以上の魅力を回復できれば、その衰退傾向を逆転させる可能性を秘めているというのがコンセプトになっています。

 さらに、その実行のための主体がTMO、タウン・マネジメント・オーガニゼーションということになります。TMOになり得る組織は、活性化法では商工会、商工会議所、第三セクターの特定会社、第三セクターの公益法人のいずれかとされています。例えば、現在有名な黒壁スクウェアの長浜市では、長浜商工会議所がTMOに認定され、また、ミニチャレンジショップ方式で全国的に注目を集めている富山市では第3セクターの株式会社まちづくりとやまが、それぞれTMOに認定され、これらの事業を推進してきました。その他全国各地でさまざまなTMOが活動を展開しております。

 また、TMOの活動については、将来的には中小小売商業高度化の事業にとどまらず、中心市街地の活性化や維持にかかわる幅広い組織の調整の場として機能することが期待されています。例えば住宅や道路整備等市街地の整備改善、福祉に関して商業者を代表して新しい発想で幅広い事業を総合的に推進するなどの事業を行う可能性も秘めています。

 このようなタウンマネジメントの手法が紹介されて数年たっておりますけれども、たしか議会でも若干論議はあったような話を聞いてますけれども、これまで市としてはどのような検討をされてきましたでしょうか。この点をお伺いをして、第1問といたします。

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