平成14年第3回船橋市議会定例会会議録(第5号・5)

 

副議長(清水美智子) 松嵜裕次議員。(拍手)

[松嵜裕次議員登壇]

松嵜裕次議員 それでは、通告に従って質問をさせていただきます。

 まず、都市計画についてお伺いをいたします。

 昨今行われておりました環境サミットなどでも「持続可能な」というキーワードが多く出てきております。開発一辺倒であった私たちの社会は今、これからの生活の持続ができるのか否か、文字どおり持続可能なのかどうか、これが非常に関心を集めているところであります。

 それは、グローバルな側面から見れば地球環境の維持などについては明らかに喫緊の課題であるし、身近な観点では私たちが今住んでいる街、そして船橋市という街がいつまでも人が住み続けていけるのか、言い換えれば、住みやすさと安心を提供していけるのか、このような持続可能な都市の創造という点もまちづくりの上では盛んに論議をされてきたところであります。そのような観点に立って質問をしていきたいと思います。

 市では、千葉県が策定をする都市計画区域のマスタープランに対し、マスタープランの原案を申し出するに当たって、7月に市民からの意見を求めています。その県に申し出をするという原案、これは市のホームページでも公開をされていましたので、先日目を通してみました。

 もちろん、昨年2月に市が発表した都市計画マスタープランに準拠しているものでありますので、同じようなことが書いてあるわけです。船橋市のまちづくりの上での将来目標は、「生き生きとしたふれあいの都市・ふなばし」であり、その実現のための3つの側面、すなわち住みやすく、安全・安心な暮らしができる都市、「循環性と持続性を持つ、人と環境にやさしい都市」、そして「にぎわいと魅力ある交流が生まれる都市」を掲げているものです。これら理想については何ら異論はありませんが、その理想を実現していくための方途、具体的には地域別まちづくり指針であるとか、市民参加のシステムであるとかについては、これまでも何回かの議会で少々意見を述べてきたものです。

 市民に安心とか安全を与え、環境負荷を減らし、にぎわいを回復していく、これらの理想に対して、マスタープランの地域別まちづくり指針を読む限り、また今回の計画区域のマスタープランの原案を読む限り、各地域のまちづくりが本当に進んでいくのだろうかという疑問を持っています。

 その大きな1点は、本市に限らず、これらマスタープラン化された都市計画は相変わらずモビリティー、広い範囲の移動性の向上優先であること、2点目には、高齢社会への対応や障害を持った方への対応の視点が不明確であることです。

 まず、まちづくり指針は都市計画道路の建設とそれによる交通体系の整備が大きな要素になっており、まちづくり方針図には計画中の都市計画道路が網目のように張りめぐらされています。確かに現在、市内における交通渋滞は深刻であり、無秩序な通過交通の対策のためにも、ある程度の幹線道路整備は否定するものではありません。

 しかし、忘れてはならないのは、以前も指摘をしましたが、これには大変多くの時間を要することを私たちは過去の経験から学んでおりますし、また自動車交通量の増大にあわせて道路投資のみをふやしても、交通量はさらに増大し、交通混雑の根本的解消にはならないということ、これらは他の事例を見ても明らかであります。

 かえって、これからの都市はモビリティー、移動の可能性を減少させ、生活サービスへのアクセス性を高めていくことを政策目標としていくべきであると考えます。そのような観点から、従来のモビリティー優先の都市計画から、アクセシビリティー、すなわち必要なサービスへの到達するまでの移動距離の短縮を図れるコンパクトなまちづくりへ転換していくべきであると考えます。

 また、高齢社会への対応という観点からは、福祉、保健、医療に関する情報拠点機能を担うとともに、市民による日常的なコミュニティー活動や福祉活動の結節点ともなり得る地域施設が相当数必要になってくるのではないかと考えます。

 兵庫県では震災後、このような地域安心拠点構想を策定をしています。これらはまず小学校区に小学校の空き教室か既存の集会所などに安心拠点を設置し、地域住民が主体となって運営をし、困ったことに直面しても、ここに来れば福祉や保健、医療に関する情報が入手でき、次に何をすればいいのかがわかるようになるというものですから、地区社協の業務、役割にもある種通ずるものがあると思いますが、また中学校区には小学校区より専門的なケアサービス等を提供する地域ケア供給センターや、地域の開業医を組織化したコミュニティードクターなどが設置されるといったものです。

 このような構想までには至らないまでも、安心拠点としての複合施設を設置した事例は幾つかあり、アクセスのしやすさからにぎわい創出までの効果が出ているという幾つかの報告もされているところであります。

 そのような角度からマスタープランに基づいた今後のまちづくり指針に対し、数点質問をいたします。

 これからの重要な課題である高齢者や障害を持った方などが安心して暮らし、自立した生活を保障していくために、どのようなまちづくりが必要であると考え、それがプランにどのように位置づけられているとお考えでしょうか。

 次に、先ほど申し上げたモビリティーからアクセシビリティーを優先するコンパクトなまちづくりの視点が重要であると考えますし、それに伴い、自動車交通に頼らない公共交通、徒歩、自転車などの利便性を高めるために交通計画とリンクした土地利用計画をしていくことが必要であると思いますが、いかがでしょうか。

 3点目に、兵庫県の地域安心拠点のように、小学校区単位で福祉や保健、医療の情報やコミュニティー活動などの結節点となる施設を設置する必要性について、どのようにお考えでしょうか、お伺いをしたいと思います。

 次に、子どもの読書運動の推進などについてお伺いをいたします。

 昨年12月12日に子どもの読書活動の推進に関する法律が公布、施行され、9カ月が経過をしました。この法律は、子供が自主的に読書活動をできるように読書環境の整備を推進するためのもので、その基本理念として、「子供が言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身につけ、すべての子供があらゆる機会とあらゆる場所において自主的に読書運動を行うことができるよう積極的にそのための環境の整備を推進しなければらない」とし、これを具現化するために国と地方公共団体の責務として、子どもの読書活動の推進に関する施策の策定の実施を挙げ、そのほかに事業者の努力、保護者の役割をも掲げているものです。さらに、施策実現のために国には基本計画を、地方公共団体には子ども読書活動推進計画を策定することを定めています。

 それに基づき、国では今年度からの5年間で学校図書の整備に合計650億円を地方公共団体に交付、今年度は130億円が地方交付税として措置されています。ところが、昨今の報道ではこの交付税には使途制限がないこともあり、全国学校図書館協議会が行った調査では、1,000自治体のうち3分の2が学校図書整備費に予算措置をしていないということが明らかになっています。船橋市は不交付団体でありますから、現実としては交付税措置はされていないわけなんですけれども、千葉県でもこれらに関する実態調査を開始するなど、子供の読書活動を推進するため環境整備の重要性が唱えられています。

 そこで、幾つかお伺いをいたします。

 この総計650億円の図書館整備費の目的は、学校図書館の蔵書の充実に向けられたものです。国は平成5年にも学校図書館図書標準を制定し、そのときも総額500億円余りを地方交付税措置して、蔵書を1.5倍にする充実策を実施したものの、この標準に達した学校図書館は少なかったため、今回の措置につながっているとのことです。

 昨年の第4回定例会で我が会派の角田議員に対する答弁では、図書標準を満たす学校は約8割、ほかについては計画的に整備するとのことでしたが、その後の計画の進捗、今後の見通しについてお伺いをいたします。

 次に、この法律はいわゆる理念法でありますから、実体化していく必要性があります。本市ではこの法律制定に伴い、これまでどのように施策を検討、推進されてきましたでしょうか。

 3点目に、今後の方針及び子ども読書活動推進計画の策定はどのように検討されておりますでしょうか。8月2日に閣議決定された「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画の策定について」も発表されておりますので、これらを踏まえてお伺いをしたいと思います。

 次に、小児医療についてお伺いをいたします。母子医療に関することについては次回以降に回していきたいと思います。

 小児救急医療体制の整備については、本議会でも過去多くの議論がされてきております。また、本年の第1回定例会では小児救急医療制度の充実、強化を求める意見書を全会一致で採択をしました。これは小児医療にかかわる社会保険診療報酬の引き上げや中核的小児医療機関の計画的整備などを政府に申し入れをするものであり、総じて国がとるべき対応について意見書を上げたものであります。

 本市でも昨年4月から4病院輪番制の小児医療2次救急体制を整備し、小児医療の充実に当たっているところではありますが、乳幼児を抱える父母の方々と懇談した折、いまだに小児医療についての不満や不安が子育てにおける大きな壁になっているとの声を多く聞くところであります。かつて先番議員も指摘をされていましたけれども、2次救急のために輪番制で4つの病院が当たっているという事実を市民には周知されていないことが1つの原因でもあります。あくまでも2次救急であり、夜間急病診療所の後方支援としての機関であること、広報が進むことによって、それまで夜急診に行っていた急患が2次救急に殺到すると、2次救急側で対応ができなくなるというおそれがあるというのが、その主な理由であり、そのような答弁をされております。

 それら理由も一理あるとは考えられますが、このことによって船橋市が小児医療の2次救急体制を整備していることが市民にはなかなか周知されない、そしてその情報がないことによって保護者が抱えている小児医療への不安が解消されていない、結局、子育て支援に十分生かされ切っていないという問題が生じてきてしまっています。小児科医の絶対数が減少しつつある中では、限られた環境でより大きな効果を求めていかなければなりません。極めて厳しい状況であるとは思いますが、これらを踏まえて幾つかお伺いをします。

 まず、夜急診への小児科医の常駐については、過去にも数回、本会議でも質問がされていますし、厚生委員会などでも陳情が審査されています。一昨年の第4回定例会の厚生委員会において、そのころは2次救急体制を整備する前の議論になっていますけれども、夜間急病診療所に小児科医常駐に関する陳情の審査の中で、当時の福祉局の意見としては、小児科の医師の少なさ等を理由に難しいとのことでありました。また、本会議では2次救急の小児科医の配置増について、担当医は日中も診察に当たっていることなどから難しいと考えるが、推移を見たいとの答弁がありました。

 小児科医のうち何人かが交代で1週間ずつ当直勤務をする、ナイトシフトなどで小児科医の体力的な問題に対応すべく工夫をしている病院も出てきているようですが、この2つの問題、夜間急病診療所への小児科医の常駐と2次救急の配置増について、特に前者についてはその後局長もかわられていますので、その後の推移と検討について、またこの間、私は突然急用が入りましたので行かれなかったんですけれども、シンポジウムでも医師会からの提言があるようでございますので、お伺いをしていきたいと思います。

 次に、日常化している育児不安の解消のために、急病への対処方法などについて、親からの質問に医師や看護師が答える24時間対応の相談窓口を設置すべきではないか、してもらいたいとの要望が多く寄せられています。日ごろからの不安解消についても非常に重要であると考えますが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。

 3点目に、国における小児救急医療体制の抜本的な見直しの推進とともに、各地域においても可能な限りの対策を打ち出していけるように、市内の医療機関、消防機関や教育機関も含めた行政との連携のための協議会を住民参加のもとに設置し、市内の小児医療の評価と充実のための行動計画の策定などを行う小児医療協議会のようなものを立ち上げるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 この3点についてお伺いをいたします。

 次に、空き店舗利用保育事業についてお伺いをしたいと思います。

 これは中小企業庁が行っておりますコミュニティー施設活用商店街活性化事業、すなわち経済産業省が以前から進めている商店街活性化事業の一部として、商店街振興組合や商工会議所、社会福祉法人、NPO法人などが商店街に立地する空き店舗を借り上げて改装等を行って、保育施設や高齢者向け交流施設等のコミュニティー施設を設置、運営する際の初年度の改装費用や家賃に対し補助をしようというものです。

 補助率は国と県が3分の1ずつ、自己負担が3分の1のようになっておりますけれども、また、この空き店舗を利用して厚生労働省の保育サービス事業のうち保育所や保育所分園、地域子育て支援センター事業、送迎保育ステーション事業、放課後児童健全育成事業、つどいの広場事業などを行っていく場合、人件費などの補助をあわせて受けられるとなっています。

 この事業については、経済産業省側は空き店舗の解消と商店街のにぎわいの復活、厚生労働省としては地域におけるきめ細かい保育サービス展開をそれぞれ進めていくための事業として位置づけているところです。利用次第では両方の効果が望めるのではないかと思います。

 例えば空き店舗というものを利用して保育所を運営するということに関しては、非常にこれまた問題がありますから、どうかなと思うところはあるんですが、特につどいの広場事業、これは現在子育て支援センターで行われている事業の一部にも相当するかもしれませんが、子育て中の親子に対する交流、集いの場の提供、情報提供などをするものであります。これらについては、地域における子育て支援という意味からも非常に有効なのではないかと考えます。

 こうした観点から幾つかお伺いをします。

 まず、この事業について、本市においては商店街やNPOなどが利用したい場合、申請などの流れはどうなっていますでしょうか。

 また、この種の事業では、経済部と福祉局の所管課による連携を図った上で、より効果的な情報発信と計画を立てていくことが求められますし、4月1日付で中小企業庁商業課と厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課の連名で出された商店街の空き店舗を活用した保育サービス等提供施設の設置促進に関する指針では、市町村における商工担当課及び児童福祉担当課は、それぞれの情報を提供し、実施施設、運営方法等について両課で調整するように、等の通達をしていますが、本市では担当する部署間での検討は、これまでのところどのようになされているでしょうか。まず、商工担当の所管である経済部の方にお伺いをしたいと思います。

 最後に、児童・幼児の虐待防止についてお伺いをいたします。

 この件に関しては、先番議員からも何度か質問がありましたので、若干絞りながらお伺いをしたいと思います。

 詳細についてはご案内のとおりだと思いますので省略をしたいと思いますが、先日、福祉サービス部長さんの答弁の中に、連絡会議の内部においても虐待に関する認識などに温度差があった、そのようなニュアンスの答弁があったように記憶しております。このような反省をもとに、今後再びこのような事件が起こらない、また起こさないという決意で臨んでいかなければならないという観点で幾つか質問をいたします。

 まず、先ほど出ました児童虐待及びDV防止等の連絡会議のあり方についてです。これがどの程度機能しているのか、疑問を持たざるを得ません。何か機能し切れていない構造的なものがあるのではないかというふうな疑問を持っています。昨年7月に発足以来、どのような活動をしているのかお伺いをしたいと思います。

 市川市で設置されている、いちかわ・子ども人権ネットワークは発足当初からホームページの公開、子ども人権電話連絡先シールの配布、子どもほっとラインの設置、子ども人権ミニレター――これはSOSレターとも言われていますけれども――の配布など精力的に事業を展開していることは、かつてご紹介したとおりです。

 本市の連絡会議も、市川市の人権ネットと構成員はほぼ同じでありますし、活動内容に差があるとすれば、それはどこに起因するのでしょうか。これまでの連絡会議の活動及び事業についてお伺いをいたします。

 次に、相模原市では昨年3月に発生した虐待死事件の反省から、保健所などが中心となって保健師が児童虐待の疑いがあるケースに直面したときの関係機関との連携方法等を示した初期対応マニュアルを整備し、保健師が共通認識のもとで母子保健事業を通して的確に利用できる体制を整備をしております。このマニュアルでは情報入手から検討、現状確認、緊急介入に関するランクの決定、保健指導や最終的な措置まで8段階の作業の中で、チェックリストによる評価を3回行い、常に担当者同士が情報を共有し、共通認識のもとにケアに動けることを求めて作成されたものです。

 虐待に関しては、その性格上、マニュアルではすべて対応できるものでないことはわかっておりますし、マニュアルという言葉自体も余りそぐわないのではないかとは思っておりますけれども、マニュアルという言い方でなければ、各担当者が自信を持って判断、行動できる裏づけのためのシステムと言ってもいいのかもしれませんが、このような対応フローチャートを確定しておくことは非常に有効であるのではないでしょうか。本市での取り組みをお伺いをいたしまして、1問といたします。

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